2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧
A・クリスティ『複数の時計』 ポアロ物。長編。 タイピストのシェイラは、仕事依頼を受けて訪れた部屋で 見知らぬ男性の死体を発見。 その部屋の持ち主は盲目の女教師で、そもそも仕事依頼をしていないと言う。 なぜかその部屋には同じ時刻を指す複数の時計…
S・J・ローザン『チャイナタウン』 リディア&ビルシリーズ第1弾。 中国系アメリカ人リディアと白人男性ビルが主人公。 巻ごとに交互にメインが変更するシリーズ。 1冊目はリディア視点。 この場面、ビル視点ならどう描かれるのかな なんて考えながら読…
ドロシー・L・セイヤーズ『毒を食らわば』 ピーター卿シリーズ第5弾。長編。 ピーター卿が運命の人と出会った記念すべき1冊。 まさか彼がこんなにメロメロになるなんて! その彼女のために獅子奮迅の活躍をするピーター卿、と 言いたいところだけど、今回…
京極夏彦『百鬼夜行 陽』 『陰』と同じく、京極堂シリーズの登場人物に スポットを当て、その人物を内面から描いた短篇集。 今回は『陰摩羅鬼の瑕』『邪魅の雫』関係だろうと予想してましたが 意外や『魍魎の匣』からも1篇。 覚えている人物もあればすっか…
小野不由美『ゴーストハント6 海からくるもの』 今回はナルが憑依されてしまって大ピンチ! そうなるとやっぱり頼りになるのはぼーさんですよね。 軽そうな口調なのに、知識量が膨大で きちんと仕事をこなす、いい人だな。 また今回は原因究明が二転三転。 …
P・コーンウェル『変死体』(上)(下) 検屍官シリーズ第18弾。 今回もケイ視点。やっぱりこれが一番読みやすい。 当分、この路線でいって欲しい。 今回の事件の核となる部分は 近未来的に起こり得るかも知れない、 と想像することで怖さは増幅され 着眼…
ジョン・ディクスン・カー『皇帝のかぎ煙草入れ』(新訳版) 「このトリックにはさすがのわたしも脱帽する」 女王クリスティが驚嘆する不朽の本格長編、新訳版 という帯が誇張ではなかったことを実感。 道を隔てた窓ごしで事件に遭遇するイヴの 臨場感溢れる…
中山七里『さよならドビュッシー』 岬洋介シリーズ第1弾。長編。 初読みの作家さん。 楽曲説明がやたら詳しくって 奥泉光さんの『シューマンの指』を思い出しました。 シューマンはあまり馴染みがなかったので 本作品の方が読みやすいかな。 美しい旋律を奏…
ドロシー・セイヤーズ『ベローナ・クラブの不愉快な事件』 ピーター卿シリーズ第4弾。長編。 この時代の英国小説を読んでいると 頻繁に登場するのがクラブの存在。 羨ましいんですよね、このクラブ。 今回は遺産が絡んだ死亡時刻をピーター卿が特定するとい…
A・クリスティ『カリブ海の秘密』 ミス・マープルもの。 今回マープルは、セント・メアリ・ミード村ではなくて 高級なイメージ漂うカリブ海での静養、という設定。 しかしどんな所でも彼女は編み棒を手放さないんですね。 犯人に油断させるのはいい武器かも…