2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

大山誠一郎『仮面幻双曲』

大山誠一郎『仮面幻双曲』 戦後という時代設定の探偵小説を読むのは久々。 探偵役の川宮圭介と奈緒子という兄妹がいい味出してて 主人公は好感持てました。 双子、血液型、整形手術で顔がわからない、警護しているのに 殺害されてしまう・・など魅力的な設定…

A・クリスティ『春にして君を離れ』

A・クリスティ『春にして君を離れ』 ノンシリーズ。 クリスティが別名義で発表した小説で ミステリではないので、殺人・犯人・謎解きがありません。 サスペンスでもなく、ただ一人の女性の紀行文の体裁を 整えているのだけなのに、心理描写だけで こんなに…

米澤穂信『ボトルネック』

米澤穂信『ボトルネック』 多感な少年の悲惨な家庭環境が哀しい。 東尋坊でパラレルワールドに迷い込んでしまう 主人公リヨウだけど、そこでの間違い探しの結果 彼が気付いた内容がさらに哀しい事実。 一度気付くと、どうにもやり切れない思いしか浮かんでこ…

京極夏彦『前巷説百物語』

京極夏彦『前巷説百物語』 今回は『巷説』の10年前、まだ百介とは出会っていない 若くて青臭い又市が描かれてます。 とにかく又市がよく喋る。 作中でも青臭いってよく言われてるけど シリーズ4冊目だからこそ、青臭い又市がとっても新鮮で キラキラ輝い…

京極夏彦『西巷説百物語』

京極夏彦『西巷説百物語』 今回の主役は又市ではなくて、又市の昔の相棒・靄船の林蔵。 刊行された4冊をすべて再読した上で読んだので 人物もよ〜くわかっていたつもりだったけど 林蔵って男前だったのね、いや、これは読み落としてましたヨ(笑) 「桂男」…