2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

京極夏彦『邪魅の雫』

京極堂シリーズ最新刊。 読了後の余韻が何とも切なく、800ページを越える作品を 読了した虚脱感でしばらく放心状態でした。 そしてじわじわ〜と響いてくるこのラスト! いやー、切なくてきついけれどこれは絵になるわぁ。 というかこの人物がこんなこと言う…

石持浅海『顔のない敵』

「本格推理」に採用された記念すべきデビュー作「暗い箱の中で」を 含む全7篇から成る短編集。(うち6篇は連作短編集) 最初の6篇は対人地雷を扱った地雷ミステリです。 地雷という言葉に対して、他所事のような感覚しか 持ち合わせてなかったのでこの部…

ヒラリー・ウォー『ながい眠り』

フェローズ署長最初の事件です。 警察小説のお手本のような作品。 大きな岩石を崩すために探す小さな綻び。 この作業がまた本当に大変で、 主人公が胃を患ってるのも頷けます。 ここであらゆる可能性を突き進んでいく、 その過程が重苦しくならないのは フェ…

東野圭吾『怪しい人々』

怪しい人びと (光文社文庫)作者: 東野圭吾出版社/メーカー: 光文社発売日: 1998/06/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 8回この商品を含むブログ (45件) を見る 短編集。性別も職業も年齢も様々で どこにでもいそうな普通の人が主人公となっている。 その…

アガサ・クリスティ『スタイルズ荘の怪事件』

ポアロと、そしてクリスティのデビュー作としては あまりに有名な作品。再読です。 犯人・設定・ポアロが犯人に対してとった法律的な行動の意味 すべて覚えていたのに、唯一忘れていたのが殺害方法! 一体どこに毒が仕込まれていたのか・・・コーヒーなのか…

9月の購入本

京極夏彦『邪魅の雫』早く読みたいー。仕事が休みの時に一気に読むゾー! 米澤穂信『ボトルネック』ネットで評判いいので読むのが楽しみ♪ 加賀美雅之『風果つる館の殺人』ベルトランシリーズ。今回も嬉しい満腹状態かな? 東野圭吾『眠りの森』加賀恭一郎シ…

『夜市』恒川 光太郎

日本ホラー大賞受賞作。 表題作と「風の古道」の2編から成ります。 この作品がデビュー作でありながら直木賞候補に 挙げられたのは納得ですね。完成度が素晴らしい! セピア色の情景が読んでて自然と思い浮かぶんですよ。 それに切なくて幻想的で・・と書く…

岡嶋二人『99%の誘拐』

久々に読んだ岡嶋作品は時間を忘れさせてくれるほど面白かった! 誘拐ものって元々好きなジャンルで、特に現金の受け渡しや 犯人と警察との駆け引きはいつも想定外のことを期待してます。 これ、警察がちょっと不甲斐なかったけれど この作品いつ書かれたん…