A・クリスティ『カリブ海の秘密』

A・クリスティ『カリブ海の秘密』


カリブ海の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


ミス・マープルもの。
今回マープルは、セント・メアリ・ミード村ではなくて
高級なイメージ漂うカリブ海での静養、という設定。
しかしどんな所でも彼女は編み棒を手放さないんですね。
犯人に油断させるのはいい武器かも。
マープルが最初に事件として推察した経緯が
緊張感あって良かったです。


今回新鮮だったのはラフィール氏という男性とのやりとり。
知性ある人同士の会話って年齢や性別を問わずいいですねぇ。
それと案外マープルが機敏だったというのも新鮮でした。
スカーフを頭にかぶる彼女を想像すると微笑ましくて
それだけでもいつもの設定とは違った妙が味わえます。