2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェフリー・ディーヴァー『ロードサイド・クロス』

ジェフリー・ディーヴァー『ロードサイド・クロス』 キャサリン・ダンスシリーズ第2弾。ライムシリーズが科学捜査中心ならこちらは心理学を駆使した作品。 人間の心理的な部分が前面に出てる分、ミステリとしてだけでなく 文芸小説としての読み応えもたっぷ…

P・G・ウッドハウス『それゆけ、ジーヴス』

P・G・ウッドハウス『それゆけ、ジーヴス』 やっぱりこのシリーズは短編向き! と確認できた1冊です。 バーティーのおバカぶりは十分知ってるので 事態がさらに混乱するより、さくさく解決する方が断然面白いんです。しかも今回はコックのアナトールやバ…

倉知淳『なぎなた』

倉知淳『なぎなた』 短編集。『こめぐら』の姉妹本。 ユーモア満載の『こめぐら』と比べてこちらは本格路線まっしぐら。 1人だけ『こめぐら』と共通の人物が登場してます。 しかしこの短編集はどの作品も質が高いヨ。 しょっぱなの「運命の銀輪」が倉知さん…

東野圭吾『白銀ジャック』

東野圭吾『白銀ジャック』 身代金目的か復讐か? 読解力のない私は完全に作者の術中に嵌り この両天秤に翻弄されながらの読書でした。 東野さんらしい意外な犯人、意外な結末。 あまりに綺麗な結末すぎて、好みとは少々ずれるけれど 毎度のことながら映像化…

倉知淳『こめぐら』

倉知淳『こめぐら』 久々の短編集。姉妹本『なぎなた』 全体的にとぼけた雰囲気でユーモラスな短編集です。 (「遍在」だけは異色な作品かも) 結末読んで思わず脱力しちゃいそうな作品もありますが 私はこんなバカミス好きなんで、全然OK! というか、か…

宮部みゆき『小暮写眞館』

花菱英一の両親がマイホームに選んだのが 下町の古びた小暮写眞館。看板そのままで生活することになったが・・・。 いい小説に出会えたな〜と実感できる作品。 小説の長さも人物を描き分けるためには必要で 個性豊かな高校生やその親・兄弟達がイキイキと迫…

本多孝好『at Home』

本多孝好『at Home』 どこか歪んだ家族を描いた4つの短編集。 ちょっと常識では考えられない、 そしてホームドラマでは登場しないような家族が登場します。 歪んだと言っても、暗いジメジメした感じは全くなし。 逆に登場人物の能天気にぶっ飛んだ、予測の…

乾くるみ『セカンド ラブ』

乾くるみ『セカンド ラブ』 春香とそっくりな女・美奈子に翻弄される正明。 彼が本当に好きなのはどちらか? ラスト2行!この2行のために1冊読んだ感じ。 それまで思い描いて読んでいたことが 根底から覆ってしまったという驚きは久々で 最近この手の作品…