2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

新井潤美『不機嫌なメアリー・ポピンズ』

新井潤美『不機嫌なメアリー・ポピンズ』 サブタイトルはイギリス小説と映画から読む「階級」。 英国小説大好きで、結構読んでいながら 漠然とした階級知識しか持ち合わせていなかった私は この本を読んで衝撃!目から鱗が・・・という気持ちでした。 イギリ…

P・G・ウッドハウス『比類なきジーヴス』

P・G・ウッドハウス『比類なきジーヴス』お人よしで怠け者、そしてお金持ちな独身貴族・バーティー。 彼に仕える、頭脳明晰な執事・ジーヴスが バーティーが巻き込まれてしまう騒動を 見事な手腕で解決してしまう、ドタバタコメディ。 抱腹絶倒と言っても…

A・クリスティ『死が最後にやってくる』

A・クリスティ『死が最後にやってくる』 ノンシリーズ。 紀元前2000年のエジプトが舞台。歴史ミステリ。 古代エジプトの死生観など興味深く読める作品ではあったし クリスティ作品ならではのロマンスや、人が次々と死んでいく恐怖 意外な犯人など読みどころ…

恩田陸『訪問者』

恩田陸『訪問者』 久々に緊張感溢れる恩田作品を堪能できました。 山中にひっそりたたずむ洋館が舞台で ほとんど設定場所が移動しないため、演劇を見ている様。戯曲のようでした。 「来客を告げるベルが鳴った」で始まる各章。 これは巧いなぁ。たった一つの…

A・クリスティ『謎のクィン氏』

A・クリスティ『謎のクィン氏』 短編集。 主人公は人間観察が大好きな初老のサターウェイト氏と 素性が全くわからない謎のクィン氏。 表立って事件解決していくのがサターウェイト氏で 彼に事件解決の指摘をして姿を消すのがクィン氏。 これが恋愛絡みの事…

伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』

伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』 中・短編集。 久しぶりに過去作品を読むと伊坂節が堪能できて嬉しい。 彼の作品を買い続けているのは、予測できない会話と展開。 特に男女間の会話に漂っている温度と、女性のとぼけたキツさが 私的にはツボで、今回もそ…

鏑木蓮『東京ダモイ』

鏑木蓮『東京ダモイ』 江戸川乱歩賞受賞作品。 初めての作家さんです。先日の本格ミステリクラブ10周年 記念イベントでサインして頂いた作品。 期待以上の面白さでした。 ダモイという言葉の意味も解らず読み始めましたが それくらい戦後ロシアの捕虜とな…

コリン・デクスター『消えた装身具』

コリン・デクスター『消えた装身具』 今回の作品は少々今までと毛色が違って 人気が出たTVシリーズで、原作が足りなくなったための 書き起こしたオリジナル脚本がベースになった小説だそうです。だからか、少々物足りないんですよ。 モース警部の二転三転…