スコット・トゥロー 『推定無罪』上・下巻

スコット・トゥロー推定無罪』上・下巻


推定無罪 (上) (文春文庫)  推定無罪 (下) (文春文庫)



主人公サビッチ主席検事補のかつての愛人である
美人検事補が自宅で殺害され、その容疑が次第に
サビッチに向けられていく。
サビッチ視点での内容も、すべてを読者に明かしてる
とは言えない箇所が気になり、フーダニット的にも楽しめる作品でした。
精神科医との会話が所々挟まれてるのも
こちらの疑心暗鬼的なムードの盛り上げに一役買ってます。



そして実際に起訴されて法廷シーンが始まるのが
下巻からなんですが、これが滅法面白い!
この面白さのために上巻があるし
上巻は伏線の数々だった、ということが後から実感できます。
様々な欲がからんだ人間の嫌な面がストレートに描かれてるので
ちょっと私は好きでないタイプの作品。
でもエンタメ的には一級品!映画化されるのも頷けます。