ヘニング・マンケル『白い雌ライオン』
ヘニング・マンケル『白い雌ライオン』
ヴァランダー警部シリーズ第3弾。
毎回メインとなってるテーマが重く
今回は南アフリカのアパルトヘイト政策を扱ってます。
作者が本当に読ませたいのは、このテーマの方なんじゃない?
これは警察小説の殻を被った、骨太な社会派小説ですね。
作品のスケールの大きさに圧倒されつつ
登場人物が少ないので読みやすかったです。
南アフリカの国情を触りでも知れたのは良かったのですが
ヴァランダーの迷走ぶりがますますひどいことに!
スウェーデンの田舎警察は実際のところどうなん?
苛立ちながらも、先を知りたくて読んじゃうあたり
作者の筆力の素晴らしさかしらん。
今回はヴァランダーの部下スヴェードベリが
いい刑事であることに気付きました。
今後は彼にも注目していこう。