ヘニング・マンケル『殺人者の顔』

ヘニング・マンケル『殺人者の顔』



殺人者の顔 (創元推理文庫)


クルト・ヴァランダーシリーズ第一弾。
まさに北欧ミステリ!
天候も悪いし、寒々とした重苦しい雰囲気が
何ともいえない気持ちにさせられます。
ただ主人公ヴァランダー刑事の人間味ありすぎる
駄目行動っぷりには、憐れさを通り越して笑ってしまいます。
もう、本当にダメじゃん。
と温かい気持ちで読めるので、最初考えてたほど
沈痛な印象は受けませんでした。


さらにこの刑事、生傷が絶えないのも珍しい。
お役所仕事の大変さも丁寧に描かれていて
刑事物としても面白さが満喫できる作品。
日本の警察小説読み慣れていると
本作品のチームワークの良さは大変心地良く読めます。


スウェーデンの移民実態については全く無知だったため
いい勉強になりました。
これは読み進めたいシリーズだな。