A・クリスティ『娘は娘』

A・クリスティ『娘は娘』


娘は娘 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)



メアリ・ウェストマコット名義のノンミステリ。
クリスティ作品の中でも別名義は苦手だな
と改めて感じた作品。
クリスティ文庫100冊に入ってなかったら
敢えて読もうとは思わなかった気がする。


中盤までは主人公に感情移入することができず、
退屈さを感じながら読み進めたのに
やはり主題が母と娘となると
現実とオーバーラップして気になってしょうがない。
ウェストマコット名義で書かれた作品は
謎解きがない分、自分に置き換えたりして
色んなことを考えてしまう。


途中からの展開には正直驚きました。
ここまでやるかっ!いや、自分ならどうするか
小説の面白さより、自分への問いかけとなった作品でした。
ミステリだったら、フィクションだと割り切れるから楽しい。
普通の小説だと現実味を帯びる分、しんどいんですよね。