ケイト・モートン『忘れられた花園』

ケイト・モートン『忘れられた花園』上・下巻


忘れられた花園 上 忘れられた花園 下


幼い頃、船で秘密のかくれんぼをしているつもりだった
一人の少女。同行者は出航時刻が過ぎても姿を現さなかった。
一人でオーストラリアに渡ってきた少女は口も利かず
自分が何者なのかもわからない。
引き取られた少女が大人に成長し、
養父から事実を告げられた時から
彼女は過去の虜になってしまった!


異なる場所、異なる時代の三人の女性の視点を中心に
次々と視点が変わるという入り組んだ構成になっていて、
それが無理なく次の視点に移るので、
飽きずに夢中で読み進めました。


ただし名前と時代と親子関係は混乱しますよ!
私は人物相関図を書きながら読みましたが
結果的には良かったと思います。
これ書くとどの時代のことが語られていても
すぐに内容が整理できてわかりやすかったです。


作品の持つ雰囲気や英国庭園の美しい描写など
好みの要素はたっぷりなんだけど・・・。
成人して事実を知った後の
ネルの豹変ぶりに違和感覚えたのが惜しかったな。
イライザ視点の内容は凄く良かったのに。