デイヴィッド・ゴードン『二流小説家』

ディビッド・ゴードン『二流小説家』



二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)



主人公ハリーは複数のペンネームを持つ作家。
フィクションでは思い通りの作品を描けるが
いかんせん、現実の事件に対しては
犯人に振り回されてヘロヘロ。
これでハリーが名探偵よろしく事件を解決したら
しらけた作品になってたかも知れないけど
もう彼のダメっぷりが、とにかく好感もてました。
そしてクレアの生意気っぷりとその後の顛末。
作者にハートを捕まれちゃいました。
巧いな、この作者。


犯人は読んでからのお楽しみってとこですね。
情報を仕入れずに、とにかく読んで驚いて下さい。


ところで作中に登場するヴァンパイア物だけど
海外ではこのジャンルは人気なんでしょうか。
私の認識不足か、日本では流行ってない気がするんだけど。
文化の違いを感じました。
作中に登場する作品では、SFがそこそこ面白かったです。
三流ではなく二流小説家という点で
そこそこなんでしょうね。