A・クリスティ『鏡は横にひび割れて』

A・クリスティ『鏡は横にひび割れて』


鏡は横にひび割れて (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)



マープル物。長編。
これは以前映画を見て、犯人も被害者もハッキリ覚えている作品。
タイトル名が全然違ってたけど読み始めてすぐにわかりました。
それくらいに印象深い作品。
主人公を演じてた女優があまりに有名だったから。


なのにどうしても思い出せないのが動機。
なぜ被害者は殺されねばならなかったのか?
マープルが、被害者と同じタイプの人物を
例によって村の人間と合わせながら語っていくけど
それのどの部分が殺害されねばならなかったのか
さっぱり思い出せないし、推理できなかった。
けれど最後辺りで、犯人の心情がわかるように
マープルが繰り返す質問にあっ!と真実が見えた瞬間
クリスティの巧さに鳥肌立ちました。
これを書いたのがクリスティが72歳の時ですよ。
お見事としか言いようがありません。


以前はポアロ物が好きだったけど、
最近はどんどんマープル物が好きになってるのは
自分の年齢が上がったせいでしょうかね。
これはオススメです〜♪