近藤史恵『サヴァイヴ』

近藤史恵『サヴァイヴ』

サヴァイヴ

サクリファイスシリーズ第3弾。短編集。
過去2作品が長編で素晴らしかったので
これもかなりの期待で読み進めました。
長編と違って息の詰まる展開が続く・・という訳にはいきませんが
サイドストーリー的な内容は抜群に面白く
読了後は満足、満足〜です。


レースで脚光を浴びるのはエースだけ。
でも実はエースが生きるも死ぬもアシスト次第
という基本的なことも知らずに読み始めたこのシリーズ。
個人競技に見えて実は団体競技のロードレースは
爽やかそうに見えて、案外どろどろした人間関係や
様々な葛藤や屈折した思いで押しつぶされそうになりながら
選手はひたすら走っているんですね。
ロードレースのチーム内の駆け引きは
何回読んでも飽きません。


これは是非『サクリファイス』を読み返さないと!
本作品を読んでから『サクリファイス』の石尾を読むと
最初から全然違った読み方ができそう。