東野圭吾『プラチナデータ』


東野圭吾プラチナデータ


プラチナデータ

ノンシリーズ。長編。
個人のDNAデータを国が管理する
というシステムは、今後実際に起こりそうで、
それ故にプラチナデータの存在が明らかになる過程は
空恐ろしいものがありました。
何も知らずに管理されてる側である私達にとっては
何とも言えない作品だなぁ。
こんな社会になったらプラチナデータ
絶対に存在するだろうし。
データ管理社会の危うい面を実感できて
興味深い作品となりました。


ミステリとしては犯人もスズランの正体も
意外性はなかったけれど、それが小説の面白さを
損なうこともなく、過去に読んだ、同じDNAを扱った
カッコウの卵はだれのもの』より私は気に入りました。
東野さん、DNAに興味あるんでしょうか。
さらに次はどんなタイプの作品に挑戦なさるのか
引き出しの多さに期待大です。