伊坂幸太郎『マリアビートル』

伊坂幸太郎『マリアビートル』


マリアビートル



グラスホッパー』の続編。
まずは『グラスホッパー』の再読から。
これは正解でした。予想以上に、前作からの主要キャラが
登場するので、過去の事件を知った上での方が私は楽しめました。


そして今回も癖のある殺し屋が登場しますよ〜。
やってることは結構えげつないんだけど
イケメン揃いで、個性強くて愛すべき殺し屋達。
檸檬と蜜柑コンビと不運の代表・七尾は面白いとしか言いようがない。
映画や文学の引用が頻繁に伊坂作品には登場しますが
今回面白かったのが檸檬機関車トーマス関連の引用。
結構覚えていたので、これは受けました!


数多くの伏線で、これは最後に利いてくるんだろうな〜と
予想しながら読んでるのに、それを逆手にとった今回の作品。
展開上、これが決め手にならんのかいっ!とガッカリした方は多いだろうなぁ。
ガッカリさせといて、まさかの展開。いや〜痛快でした。
やっぱり伊坂さんは巧いわ。ハラハラ、ドキドキです。


伊坂作品の最大の魅力は絶妙の会話センス。まるで映画を観ているよう。
今回もそれは最大限に発揮されてました。
私はその魅力にとり付かれて伊坂作品を買い続けてるいるような気がします。