A・クリスティ『杉の柩』

A・クリスティ『杉の柩』


杉の柩 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


ポアロ物。

大好きなポアロ物の中でも私のベスト3に入るくらいに面白かったです!
タイトルは地味なのに、小説がドラマチックでお薦めです。
作品は、主人公エリノアが殺人容疑で起訴された法廷シーンから始まり、
過去を回想するシーンへと続きます。
本当に殺人を犯したのかどうか、エリノアが圧倒的に不利な状況ばかり
続くし、どうも彼女の態度が無実を叫ぶ姿とは程遠く
実は犯罪を犯していないと考えるにはしっくりいきませんでしたが
そのしっくりいかない過程も含めて、エリノアの心理描写を
見事に説明してくれたポアロ
いつもと違う真相発表に、ワクワクしながら読めました。
たまにはこういう法廷シーンも緊張感を高めてくれていいですね。
読後感がすごくいい作品です。