東川篤哉『もう誘拐なんてしない』

ノンシリーズ。
ひょんなことからヤクザの組長の娘・絵里香にに協力して
狂言誘拐をすることになった翔太郎。彼視点と絵里香の姉皐月視点で
語られていく。誘拐事件、偽札事件、殺人事件と色んな事件が絡みあって・・・。

大好きな東川作品、語り口は面白いし、意表をついた真相に
毎回期待して読んでます。今回は登場人物がヤクザにも関わらず
全体的に癒し系キャラなのがナイス♪
このゆるいボケボケ会話が東川作品で一番好きなところなんですよね。
ただしこれにつられちゃうと、大切なトリックや伏線を読み過ごしてしまう
恐れあり！要注意なんです。作者のテクニックだと思うけれど・・。
今回のトリックもなるほどな〜そうなのか、と感心感心。
同じノンシリーズでは『館島』の方が断然好みです。
やっぱり東川さんには度肝を抜くようなトリックを期待！