Ａ・クリスティ『未完の肖像』

ノンミステリ。
主人公シーリアの自立しないで夫に寄りかかってる
性格にイライラしながら読んでました。
全く共感できないし、やっぱり恋愛小説は苦手かなぁ。
クリスティの描くミステリ作品内での恋愛部分は好きなんですがね。

ただ、前半に描かれているシーリアの子供時代は
きっとクリスティが自分自身を投影したんだろうな、というのが
伝わるくらいに、感受性鋭く想像力豊かな少女が描かれてました。
想像上の友達がまるで実際にいるかのような事細かな性格描写！
内気過ぎて口に出来ないことで、周囲の大人達の誤解を
訂正することもできない心の内の葛藤。
唯一わかってくれる母ミリアムの存在がありがたく嬉しかったです。
シーリアよりミリアムの半生に興味持ちました。
クリスティのノンミステリは後数冊あるので
ポアロやマープルと織り交ぜながら読んでいくつもりです。