柳広司『虎と月』

虎と月 (ミステリーYA!)

ミステリーYA!シリーズですがジュブナイルと侮るなかれ!
何と漢詩が出てくるじゃないですか。しかもかなり重要な要素として。
中島敦さんの『山月記』を未読なのがつくづく惜しいと思いました。
柳さんが暗記するまで読んだ「山月記」、
そこから生まれた本書だからこそ読んでおくべきだったなぁ。
主人公の父親がなぜ虎になったのか?
とてもわかりやすく説明してあって納得のオチです。
少年の成長物語としても良かったです。
しかし漢詩の知識がない私は、漢詩部分はちょっと拒否反応示しちゃいましたヨ。