R・D・ウィングフィールド『フロスト気質』


フロスト気質(上) (創元推理文庫) [ R.D.ウィングフィールド ] フロスト気質(下) (創元推理文庫) [ R.D.ウィングフィールド ]



フロストシリーズ第4弾。
「週間文春」傑作ミステリーベスト1位
「IN★POCKET」総合1位
このミステリーがすごい!」2位
という評価は伊達じゃない!これ、本当に面白いです。


主人公は、お下劣でセクハラで訴えられてもしょうがない言動の
フロスト警部。警部という要職にありながら
嘘は平気でつくわ、証拠は適当にでっち上げるわ。
なぜかいつも複数の事件に雁字搦めになっちゃって
これらの事件を直感力で解決していく・・・と言えば聞こえはいいけど
かな〜り、部下はひきずりまわされます。

このパターンがシリーズ1冊目の『クリスマスのフロスト』から続いてるのに
全然飽きない。飽きないどころかパワーアップして面白さが増してる気がします。
会話の洒脱さとフロストの弱者に対する優しさと犯人の意外性が本書の魅力
かなぁ。威張ってる権力者を容赦なく笑いものにするところも痛快な部分。
これ、毎回楽しみなのよね!

残念な点があるとすれば、作者が生存していないために
後2作品しかこのシリーズを楽しめないってことでしょうか。
これはオススメです〜(^_^)v