島田荘司『摩天楼の怪人』

摩天楼の怪人 (創元クライム・クラブ)


御手洗シリーズ。
先日読んだ『上高地切り裂きジャック』が少々小粒だったので、
久々にやったぁ〜という印象。やっぱりこのシリーズは長編でなくっちゃ!
考えられない謎の連続、心配になるほどの大風呂敷の広げ方でしたが、
読了後の満足感はえも言われぬものがあります。
国内が舞台だったら到底味わえない大舞台!
今回はファントムと摩天楼という言葉の持つムードの勝利ですね。
ラストに向けて一気読みしてた時間は幸福に酔いしれてました。


まぁ残念と言えば、私は御手洗潔の奇妙奇天烈な言動が大好きで
本作に登場するコロンビア大助教授の御手洗は
かなり普通人という印象を受けたってことです。
(いや、知能は普通じゃないですよ、相変わらず凄いです)
以前のような御手洗を是非また読みたいものです。

ところでこの作品は絶対にパラパラとページを捲らない方がいいですよ。
知っちゃうと面白さが半減するような目に合うと思いますので。
ということでこの作品、お薦めの1冊です(^○^)