スティーヴ・ハミルトン『解錠師』

ティーヴ・ハミルトン『解錠師』


解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)


ある事件がきっかけで口が利けなくなる
という大きなトラウマを持った
金庫破りの少年の青春物語。
私が過去に好んで読んだハヤカワのポケミス
本格ミステリが多かったので全然違う雰囲気。
色んな世代に受け入れられる面白さです。
最初から最後まで主人公マイクルの一人称表記で
彼の心情が手に取るようにわかるというのが
非常に読みやすい。一気読みです。


過去と現在が交互に語られる形式で
特にマイクルが錠を開けれるように
なるまでの過程が抜群に面白く、
複雑な説明部分ではわからないなりに楽しめます。


読み終えた時、彼がなぜ錠を開けることに
ここまで執着したのか、その謎が氷解し、
彼の未来に希望はあるのか、という想いも含めて
読後感が非常に良い作品です。
これはオススメです♪