A・クリスティ『鳩のなかの猫』

A・クリスティ『鳩のなかの猫』

鳩のなかの猫 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


ポアロもの。

ポアロものなんですが、知らなかったらノンシリーズ
かと思ってしまいそう。ポアロの印象薄いです。


中東での革命勃発からダイヤの紛失
そしてイギリスの女学校で起こった教師の謎の連続死。
これらがサスペンスタッチで描かれてます。
サスペンスというのもポアロらしくなくて
このまま最後までノンシリーズで通してもいいような気もしました。


その分、主人公ジュリアの機転の利いた活躍に
胸のすく思いがして展開にドキドキ。
メドウバンク校の校長が語る教育理念はクリスティの
思いを代弁してるのでしょうか。とても感心しました。


さらにタイトルの付け方が素晴らしい!
ポアロ好きな私なので、ポアロの印象が薄い作品は
あまり好みじゃないけど、この作品に関しては別。
ジュリアから元気もらえます。オススメ。