A・クリスティ『バグダッドの秘密』

A・クリスティ『バグダッドの秘密』

バグダッドの秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)


ノンシリーズ。スパイ物。
誰が味方か誰が敵か?
ハラハラするストーリー展開は面白い。
クリスティのスパイ物の面白さは
トミー&タペンス物で折り紙つきなので
今回も安心して読めます。
ただし主人公のヴィクトリアに虚言癖があって
それが少々私の好みではないんだけれど。
クリスティらしさはバッチリなので
虚言癖を気にしない方はOKです。


舞台が中東で考古学者が登場すると
クリスティとご主人のマーロウを思い出してしまう。
クリスティ自身も一緒に現地に出向いていたので
ここら辺の描写はお手の物。懐かしい香りがします。
『さあ、あなたの暮らしぶりを話して 』を先に読んでて良かった
と改めて思いました。