海堂尊『ナニワ・モンスター』

海堂尊『ナニワ・モンスター』


ナニワ・モンスター

日本中が新型インフルエンザ騒動に巻き込まれた
記憶がまだ残っているだけに、本書の掴みに
キャメル・パニックを持ってきたのは巧いなぁ。
これはのっけから期待大となりました。


だけどいつの間にか内容は違った方向へ。
あれれ?と思いつつも、何とこれがまた面白い。
凄い内容でしたよ。
霞ヶ関で実際にこんなことやったら大問題ですよ。



読んでて現実と混乱してしまうところも海堂さんの巧いところ。
本書で、とある人物が描く日本のビジョンが
何とも羨ましい話で、フィクションなのがもどかしいくらい。
現実の政治に失望ばかりしているので、
こういう作品読んでると、こんな気概ある人物の登場を
現実世界にも期待してしまうんですが・・・・タメイキ。
しかしこれ続編あるんですよね?
先の展開がすごく楽しみです。