2011-04-05 道尾秀介『月と蟹』 BOOK 道尾秀介『月と蟹』 道尾作品に登場する少年達に いつもエネルギーを吸い取られてます。 小学生だからどうすることもできない 狭い世界の中での彼等の親に対する葛藤があまりに重苦しく 胸をえぐられる思いで読みました。 主人公の慎一が母親に対する気持ちは 思春期の少年の域を出ない気がするけど 彼より春也のとらざるを得なかった行動があまりに気の毒で・・・。 小学生だからどうする術もない。 どんどん狂気に突っ走っていく辺りが やっぱり巧いな、道尾さん。 エネルギーを吸い取られる作品です。