A・クリスティ『ポケットにライ麦を』
A・クリスティ『ポケットにライ麦を』
ミス・マープル物。長編。
クリスティお得意のマザーグースの童謡を模した連続殺人。
殺された上に洗濯バサミで鼻を挟まれるという屈辱的な辱めを受けた
マープルの知り合いの女中が気の毒で、
犯人に対する怒りが沸々とこみ上げてきます。
クリスティのミステリって、いかにも犯人らしくて犯人でない場合、
やっぱり犯人という場合、そして思いもかけない驚くべき犯人など
様々なバリエーションがあるのでとにかく退屈しません。
50冊以上を読んでる今でも楽しめるというのが素晴らしい作家さんです。
しかしよく毒を使うなぁ。その毒の種類もバリエーション豊富で
普通のミステリ小説では見られない毒殺方法もあって
違った意味での楽しみもあります。
マープルの穏やかそうな物言いに騙されてはいけません。
案外、このおばあさん、キツイですよ〜。
タイトルが読む気をそそりますね。