P・G・ウッドハウス『ウースター家の掟』

P・G・ウッドハウス『ウースター家の掟』



ウースター家の掟 (ウッドハウス・コレクション)


国書刊行会ウッドハウスコレクション第4弾。長編。
前回『それゆけ、ジーヴス』で、やっぱりこのシリーズは短編がいい
と書きましたが、それは撤回します。今回は本当に面白かった!
プッと吹き出して笑っちゃう場面が何回もありましたもん。


バーティーが周りの人間によってとんでもない騒動に巻き込まれる
ドタバタコメディ。やっぱりいいわぁ、このシリーズ。
過去の人間関係や事件もちょいちょい登場するので、
シリーズ1冊目から読むのをオススメします。


しかしバーティーってお人好し加減は度が過ぎると思ってたけど
まさかウースター家の血がそうさせてたとは!
まさに騎士道精神にのっとったバーティーの心意気が天晴れで
前回までのイメージが払拭されました。男らしい・・けどお馬鹿(笑)
ダリア伯母さんも今回ぐーんと好きになりました。


どんな窮地に陥っても、詩や文学作品を引用しようとする
バーティーの博識ぶりも感心、感心。
ジーヴスが正しい引用を教えてくれるんだけど
本当に日常会話でこんなに文学作品を引用することってあるのかしらネ。