京極夏彦『続巷説百物語』

再読。
「野鉄砲」「狐者異」「飛縁魔」「船幽霊」
「死神〜或は七人みさき〜」「老人火」の６篇から成ります。
又市、おぎん、治平、百介を軸にさらに新たなキャラも加わり
また、時系列が『巷説』と互い違いになってるので
それを意識して読むと尚面白いでしょう。
又市の仕掛けの壮大さと周到さの底に流れる人への温かさが、
この作品を私が何度も読もうと思わせる所以かも知れません。
「老人火」で感じる百介の寂しさは私達読者も共通の感情。
この作品の終わり方があまりに静かで
仕掛けの壮大さと対比した静の美しさに感動。
とても質の高い作品でした。
この作品は特にお勧めです！