コリン・デクスター『オックスフォード運河の殺人』

長年の不摂生がたたって、ついにモース主任警部が入院するハメに。
そこで偶然手にした過去の事件に関する1冊の(自費出版した)書物。
退屈しのぎに読み始めたモースでしたが、その内容はかつて本当の起こった事件でタイトルはそのものずばり!「オックスフォード運河の殺人」。
これは過去に現実に起こった事件で、ジョアナ・フランクスという女性が
殺害された事件ですでに犯人は死刑に処された手記だったのですが
この手記が本当に面白い。私もモース同様に夢中で読みました。
そしてモースがふとこの処刑された犯人に疑問を持つところから
この作品の面白さが加速度的に増します。

日頃、モースの言動に翻弄されているルイス刑事は
今回もやっぱりこき使われます。ルイスの協力や
モースの妄想で少しずつ隠された真実が明らかになる醍醐味は
やっぱりたまりませんね!
ただし、今回の妄想はいつもほどの二転三転はなかった気がします。
このシリーズ、やっぱり止められません。面白いです。