米澤穂信『追想五断章』

米澤穂信追想五断章』


追想五断章

これは面白い!凄く好みでした。
装丁とタイトルと文章や構成の渋さ、すべてがしっくりとして、
1つの素晴らしい作品を完成させてます。
特に作中に含まれている5作のリドルストーリーの後味の悪さ!
そして収束された時に、それら5作の持つ真実を知った時の快感!
なぜそういう形でしか小説を発表することができなかったのかも
すとんと腑に落ちる一方で、芳光が置かれている現実が
重くのしかかってきて、たまに息苦しくもなりながら読んでました。
そして最後の手紙で、この作品も1つの・・・・。
う〜ん、本当に巧い終わり方。満足感の残る作品でした。