エリザベス・フェラーズ『さまよえる未亡人たち』

さまよえる未亡人たち (創元推理文庫)


ノンシリーズ。トビー&ジョージシリーズ同様胸をすくような本格ミステリ
シリーズ物5冊読んだ時も感じましたが、フェラーズの作品がこんなに面白い
のは原作が優れているのは勿論のこと、中村有希さんの訳が巧みだというのも
大きいでしょうね。特に会話!自然で大変読みやすいんです。
フェラーズ6冊読了後、中村有希さんの翻訳本を検索したら
サラ・ウォーターズも訳してらっしゃるんだ!他にも興味深い作品がゾロゾロ。
作者読みじゃなくて、中村さん翻訳の本を読みたくなりました。


さて内容ですが、いくつもの仮説を築き上げて悩む主人公。
私の頭は全く働かず、主人公ロビンの後追い状態での読書となりました。
些細なんだけど、重要。そんな部分での解決は鮮やかで胸をすく!
本当に鮮やか。しかも何度もその点を突いてたのに全く気付けない私。
自分の馬鹿さ加減がいい加減嫌になりました。数回読み返しましたヨ。
気軽に本格ミステリ読みたい方にはいい作品です。