エリス・ピーターズ『死者の身代金』

死者の身代金 ―修道士カドフェルシリーズ(9) (光文社文庫)



修道士カドフェルシリーズ9作目。
スティーブン王と女帝モードとの戦いですが
今までどことなく対岸の火事的な印象しか受けてなかったのに
ここにきて登場人物にも抜き差しならない影響を与えてきましたね。
そんなに好きではなかったけれど、職務に忠実なある人物の死は
ショックでした。しかも自然死か否かの検視に立ち会ったカドフェル
何とまぁ鋭い指摘。この観察眼には舌を巻きましたね。
十分現代にも通ずるものがあります。
9巻までくると、このシリーズのパターンというものが読めてくるのですが
今回の犯人はちょっと予測できませんでした。
ありそうで、違うと思ってたんだけどな。
ま、このシリーズは犯人当てとは違ったところに面白みがあるんですけどね!


道尾秀介さんの『向日葵の咲かない夏』を読書中。