アントニイ・バークリー『パニック・パーティ』

アントニイ・バークリー『パニック・パーティ』

パニック・パーティ (ヴィンテージ・ミステリ)


ロジャー・シェリンガムシリーズ第10弾。
シェリンガムシリーズ最後の作品ですが
彼のいつもの迷推理はどこへやら、
これ本当にシェリンガムなの?という気持ちで一杯です。
過去作品と一線を画した異色作。


過去の本シリーズでは、関係ないのに事件に首を突っ込んで
引っ掻き回すだけ引っ掻き回した挙句、
真相に辿り着けることも着けない事もあるシェリンガム
私は大好きでした。愛すべき素人探偵!
それがこの作品には当てはまらない。
彼の迷推理を味わえないのはフラストレーションがたまります。
推理どころか、彼の驚くべき行動。考えられないなぁ。
まぁ結末はバークリーらしいような気もしますが・・。
はぁ〜これが最後の作品か・・・。

シェリンガムが最もシェリンガムらしい作品(と私が感じている)
『ジャンピング・ジェニィ』を再読したいな、と思いました。