宮部みゆき『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』

宮部みゆき『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』

あんじゅう―三島屋変調百物語事続



物語シリーズ第2弾。前作は『おそろし』。


登場人物が前作からさらにパワーアップしてるのに
すべての人物の描き分けが丁寧なので、
すぐにおちかの世界に入っていけます。
私は宮部さんの作品は時代小説の方が好きなので、
読み終えるのがもったいない気持ちで味わいました。
最後まで文句のつけようのない作品で、宮部さんを国民的作家と
声を大にして言いたくなります。本当に巧いです。


今回の作品、あんじゅうのかわいさと切なさを表現するのに
南伸坊さんのイラストが絶妙の効果をあげてます。
老若男女を問わず、この作品はオススメ。
前作よりぐーんと面白いけど、やっぱり前作から読まないと
おちかの苦悩は共感できない。

ああ、第3弾が待ち遠しいヨ。