アントニイ・バークリー『ピカデリーの殺人』

ピカデリーの殺人 (創元推理文庫)



チタウィック氏シリーズ。モーズビー主席警部はシェリンガムシリーズでも
同じみの人で、この警部、同時期に二人の素人探偵と接してたんですねぇ。
あくまでも謙虚で伯母にも遠慮して暮らしているチタウィック氏が、
二転三転しつつ犯人を特定していく様子が描かれており、特定しても
果たしてそれが真犯人か?素人探偵だけにどう転ぶかわからない展開が
いつもながらに楽しい作風。シェリンガムよりは確かなのが
チタウィック氏だけど、そこはバークリーですもん!
モーズビーに軍配があがるかも?ということで
警察VS素人探偵という局面からも楽しめました。
私は同じチタウィック氏シリーズの『毒入りチョコレート事件』よりも
こちらが好みです!



ということでバークリー名義コンプリートです♪
『レイトン・コートの謎』 国書刊行会
『ウィッチフォード毒殺事件』 晶文社
ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎』 晶文社
『絹靴下殺人事件』 晶文社
『毒入りチョコレート事件』 創元推理文庫
『ピカデリーの殺人』  創元推理文庫
『第二の銃声』  国書刊行会
『最上階の殺人』  新樹社
『地下室の殺人』 国書刊行会
『ジャンピング・ジェニイ』 国書刊行会
『試行錯誤』 創元推理文庫
『シシリーは消えた』 原書房



この中でのベスト3は


ジャンピング・ジェニイ (世界探偵小説全集)   試行錯誤 (創元推理文庫)   最上階の殺人 (Shinjusha mystery)


『ジャンピング・ジェニイ』『試行錯誤』『最上階の殺人』の3冊!
英国ミステリ好きな方、ユーモア溢れるバークリー作品を是非どうぞ。
後はコップス名義とアイルズ名義の作品があるのでそれを読むつもりです。